武士道という言葉もあるように、武士とは、一つの生き方を表している側面もあり、また戦における戦術についても知性がないといけません。

そのため現代の人生観やビジネスにも通ずる点も少なくありません。

ここでは、そういった日本の武士・侍の名言として知られる言葉を紹介します。

 

その職にふさわしくない者はすぐに処分したりするが、よく考えてみると、その役を十分に務めてくれるだろうと見たのはその主だ。目利き違いなのだから、主の罪は臣下よりもなお重い。

──黒田官兵衛

豊臣秀吉の軍師として活躍した、戦国時代の武将、黒田官兵衛の名言。部下が任務を遂行できなかったとき、その部下よりもいっそう責任が重いのは、目利き違いをしていた上司の側とも言えるでしょう。

 

この世に旅に来たと思えば、何の苦もなし。

──伊達政宗

出羽国と陸奥国の戦国大名、独眼竜の異名で知られる伊達政宗の名言。この世は「旅先」なのだと思うことによって、苦しみや辛さも、少しだけ距離を置いて見ることができるかもしれません。

 

人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり。

──武田信玄

甲斐国の戦国大名、武田信玄の名言。立派な城や石垣も大事かもしれないが、なによりも重要なのは、「人」だという教え。また、「情けは味方、仇は敵なり」とは、情けをかければ味方になるが、恨みを買えば敵になる、という意味です。

 

人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし。急ぐべからず。

──徳川家康

江戸幕府を開いた将軍、徳川家康の人生に関する名言。「鳴かぬなら鳴くまで待とうほととぎす」という句で語られる通り、急がずに、ゆっくり生きていくことの大事さが伝わってきます。

 

人には余裕というものが無くては、とても大事はできないよ。

──勝海舟

幕末から明治維新にかけて活躍した、武士、政治家の勝海舟の名言。どれだけ力があっても、知に優れていても、余裕がなければ、大きなことをな成し遂げることはできません。余裕があるから、力を発揮し、冷静な判断もできる。そんな「余裕」の重要性を説いています。